計算の手帖

購入vs賃貸キャッシュ比較シミュレーション

マンションを買って住む場合と、同じ期間賃貸で住む場合とで、払うお金の総額を比べます。購入の支払いには「払った先に残るお金」(返済のうち元本の分)が含まれているため、総額の差だけでは判断できません。このツールは、残る分を引いた「実質の差」に、頭金と元本返済分の機会費用(そのお金を繰上返済や運用に回せた場合の増分)を加え、さらに住み終えたときに売る場合のシナリオと「いくらで売れれば賃貸と並ぶか」の逆算まで計算します。どちらが得かは前提の置き方で変わるため、結果の真上に前提を数字で並べています。入力した内容が外部に送信されることはありません。

買うマンションの価格です。万円単位で入力します(例:5,000万円なら「5000」)。

物件価格のうち、最初に現金で払う割合です。頭金10%なら、借入額は物件価格の90%になります。現金で全額払う場合は100と入力します。

住宅ローンの金利です。固定金利の前提で計算します。変動金利の場合は、検討中の金利を入れて試してみてください。

住宅ローンを何年で返すかです。元利均等・ボーナス返済なしで計算します。

賃貸で住み続けた場合の、今の家賃です。買う物件と同じ広さ・同じエリアの家賃を入れると、比べやすくなります。

買うマンションの管理費です。物件の広告や重要事項説明書に載っている月額を入力します。

将来の大規模修繕のために積み立てるお金です。現在の月額を入力します。将来の上昇は、下の年上昇率で計算します。

持ち家にかかる税金です。年額で入力します。分からない場合は、まず年15万円で試してみてください(5,000万円台の新築マンションのモデルケースの水準です)。

火災保険の保険料です。地震保険を含める場合は、合わせた年額を入力します。分からない場合は、まず年4万円で試してみてください。

給湯器・エアコン・キッチンなどの設備を、将来交換するための積立です。分からない場合は、まず月7,500円で試してみてください。

その家に何年住む想定で比べるかです。10年・20年など、気になる期間を入れてください。

修繕積立金が毎年何%ずつ上がると仮定するかです。長期修繕計画に改定の予定が書いてあれば、その計画に近い数字を入れてください。見当がつかない場合は、まず3%で試してみてください。

家賃が毎年何%ずつ上がると仮定するかです。同じ部屋に住み続ける場合、家賃は変わらないことが多いため、まず0%で試すのが分かりやすいです。

仲介手数料・登記費用・印紙税など、購入時に一度だけかかる費用の合計です。空欄のままでは0円として計算します。内訳から計算したい場合は、住宅購入の諸費用シミュレーションを使ってください。

頭金と元本の返済に回したお金は、本来は繰上返済や運用に回せたお金です。その増分を「機会費用」として実質の差に加えます。既定は「ローン金利と同じ」で、これは頭金を繰上返済に回した場合に減るはずだった利息に当たる利回りです。市場の運用利回りを前提にしたい場合は、年1%・3%・5%から選んでください。

賃貸契約の更新時に払う更新料です。家賃の何か月分かを入力します。関東では家賃1か月分・2年ごとが目安とされますが、関西など更新料のない地域や契約も多いため、既定は0か月(払わない)にしています。自分の契約に更新料がある場合は、その月数を入れてください。

賃貸契約の更新が何年ごとにあるかです。一般的な2年契約なら「2」と入力します。更新料が0か月の場合は、この欄は計算に影響しません。

住み終えたときに売る場合の売却費用です。「上限目安」は、宅地建物取引業法で定める仲介手数料の上限(売却価格×3%+6万円)に消費税を加えた額で計算します。売却シナリオと損益分岐の残存価値にだけ影響します。

計算の根拠

計算式

年の購入コスト = その年の返済額の合計 + (管理費 + その年の修繕積立金 + 設備交換の積立)× 12 + 固定資産税・都市計画税(年額)+ 火災保険(年額)です。年の賃貸コスト = その年の家賃 × 12 + その年の更新料で、更新料は「更新間隔の倍数の年に、その年の家賃 × 更新料の月数分」とし、居住の最終年には更新しないものとします。修繕積立金は、k年目を「現在の月額 ×(1 + 年上昇率)^(k−1)」で計算し、円未満を四捨五入します(1年目は現在の額そのままです)。家賃も同じ式で年上昇率をかけます。返済額は元利均等・月利=年利÷12で、毎月の利息と毎月返済額は円未満を四捨五入し、最終回で残高が0になるよう調整します。

機会費用は、頭金を居住年数分、k年目の元本返済分を(k年目の年末に払ったものとして)残りの年数分、機会費用率で複利計算した増分です。年ごとの累計は円未満を四捨五入します。実質の差 = (購入の総支払額 − 元本返済分の累計)+ 機会費用の累計 − 賃貸の総支払額です。売却シナリオの「売却まで入れた実質の差」= 実質の差 + 購入時諸費用 + 物件価格 − 売却価格 + 売却費用で、損益分岐の残存価値は、この差が0になる売却価格を逆算したものです(売却費用を売却価格の式のまま代入して解き、円未満を四捨五入します)。

前提条件

含めていないもの

正確さの確認方法

計算ロジックは自動テストで検証しています。代表的な条件(物件価格5,000万円・頭金10%・金利年1.5%・35年・家賃月10万円・管理費月1.5万円・修繕積立金月1.2万円・税金年15万円・保険年4万円・設備積立月7,500円・居住10年・修繕積立金の年上昇率3%・家賃の年上昇率0%・諸費用0円・機会費用率1.5%(ローン金利と同じ)・更新料0か月・売却費用は上限目安)では、毎月返済額137,783円、賃貸の総支払額1,200万円、購入の総支払額22,784,752円、残る分(元本返済分)10,548,767円、機会費用1,523,223円、実質の差1,759,208円、損益分岐の残存価値53,593,804円(購入価格の107.2%)、購入価格の100%で売れた場合の売却まで入れた実質の差3,475,208円という、独立に計算した参照値と円単位まで一致することを確認しています(検証日:2026年11月7日)。機会費用を0%にした場合は、改修前と同じ実質の差235,985円・損益分岐15年目になることも、あわせて確認しています。

購入と賃貸を比べるときに気をつけること

出典と確認日

管理費・修繕積立金の平均は、国土交通省「令和5年度マンション総合調査」(令和6年6月公表)によるものです。修繕積立金の目安は、国土交通省「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」(令和6年6月改定)によるものです。固定資産税・都市計画税の税率は地方税法の定めによるもので、モデルケースの年15万円は公開されている新築マンションの試算例を参照した前提値です。売却費用の上限目安は、宅地建物取引業法で定める仲介手数料の上限(売却価格×3%+6万円、消費税別)によるものです。更新料の「家賃1か月分・2年ごと」は関東で目安とされる水準で、地域や契約によっては更新料自体がない場合もあります。金利・管理費・税額はモデル前提であり、実際の水準の断定ではありません。制度・各管理組合の取扱いは変更されることがあるため、購入時には最新の公式情報と物件の資料で確認してください。(確認日:2026年11月7日)

よくある質問

「実質の差」と「差額」は何が違うのですか

「差額」は、購入の総支払額から賃貸の総支払額を引いたもので、返済のうち元本の分も含んでいます。「実質の差」は、そこから元本返済分(払った先に残るお金)を引き、機会費用を加えたもので、購入と賃貸で本当に消えてしまうお金の差です。購入か賃貸かを比べるときは、実質の差を見るのが分かりやすいです。

機会費用とは何ですか。なぜ入れるのですか

頭金や元本の返済に回したお金は、買わなければ繰上返済や運用に回せたお金です。その分だけ増えたはずの額を、購入のコストとして数えたものが機会費用です。入れないと、その分だけ購入に有利な比べ方になります。既定の利率はローン金利と同じで、「頭金を繰上返済に回したら減ったはずの利息」を利回りとみなしています。運用の利回りを前提にしたい場合は、フォームの選択肢で年1%・3%・5%に切り替えられます。

損益分岐には「年数」と「残存価値」の2つがあるのですか

はい。損益分岐年数は「売らずに住み続けた場合」に、購入の「消えるお金」の累計が賃貸の累計を下回る年です。損益分岐の残存価値は「住み終えたときに売る場合」に、売却まで入れた実質の差がちょうど0になる売却価格(購入価格に対する割合と金額)です。売るかどうかで見方が変わるため、両方を出しています。

頭金を多くすると、結果はどう変わりますか

頭金を多くすると借入額が減り、毎月返済額と利息が減ります。ただし頭金そのものは総支払額に含めていないため、総支払額のうち返済の部分だけが変わります。あわせて、頭金の機会費用は増えます(現金で置いておく額が大きいほど、繰上返済や運用に回せた分も大きいためです)。頭金そのものは払った先に残るお金なので、総支払額とは別枠で表示しています。

売却価格を入れて比べることはできますか

できます。売却価格そのものを1つに決めるのではなく、購入価格の100%・85%・70%で売れた場合の3つのシナリオと、「いくらで売れれば賃貸と並ぶか」という損益分岐の残存価値を出しています。売却価格は築年数・立地・そのときの相場で変わるため、1つの前提で断定せず、目安の幅として見てください。

賃貸の更新料はどう扱われますか

フォームで「家賃の何か月分・何年ごと」と入力すると、その年の家賃で計算して賃貸の総支払額に加えます。更新料は地域や契約で差が大きく、関西などでは更新料のない契約も多いため、既定は0か月(払わない)です。自分の契約に更新料がある場合は、月数を入れてください。

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